マンションは10年住んでから売るのが鉄則!その理由と売却に関する知識を解説

マンションは10年住んでから売るのが鉄則!その理由と売却に関する知識を解説


マンションの売却を検討した事がある人ならば、「マンションは10年住んでから売るべき」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

しかし「マンションに住んで10年になるけど本当に売るべきかわからない」「マンションを売却する流れがわからない」と不安を抱えている人も少なくないでしょう。

本記事を読むと「なぜマンションを10年で売るべきなのか」「10年住んでからマンションを売る時のコツと注意点」がわかりますので、是非参考にしてください。

10年住んでからマンションを売るべき4つの理由

10年住んでからマンションを売った方がいいと言われるのには明確な理由があります。その理由を4つのポイントに分けて解説します。

大きなライフイベントや生活サイクルの変化が起こりやすい

目まぐるしく生活サイクルやライフスタイルが変わる現代では10年程度住んでからマンションを買い替えることは珍しくありません。

結婚や出産、子どもの独立、夫の転勤などで居住する家族の人数が変化し、これまで快適だった部屋が手狭に感じたり、逆に広すぎると感じる場合もあります。また、子どもの進学や転職により、職場や学校が住まいから離れてしまうこともあるでしょう。

そんな時、マンションを買い替えることで環境の変化にも対応できます。大きなライフイベントはだいたい10年に一度のスパンで起きると言われており、そのためマンションに10年住んだころが売却のベストなタイミングと考えられています。

需要が多く、売却交渉がスムーズに進みやすい

築10年のマンションは中古マンション市場で特に高い需要があります。

一般的に分譲マンションの耐用年数は築50年と言われています。そのため築20年以上経過している物件では耐用年数に不安を感じる人も少なくありません。また、築5年の物件だと価格があまり下がらず経済的負担が大きいです。その点、築10年の物件は耐用年数にも余裕があり、価格的にも手を出しやすいので買い手も見つかりやすく、スムーズな売却が見込めるでしょう。

修繕費を安く抑えられる

築10年のマンションは設備を修繕する必要がほとんど無いというところも大きなメリットです。

マンションに毎月納める修繕積立金はあくまで共有部分に使われます。居住スペースは専有部分になるので自費で修繕することになります。

10年以上住んでいると、居住スペースの様々な箇所に修繕が必要な傷・不具合などが発生します。マンションを10年住んでから売るというのは、10年以上住んでから売るより、修繕費の負担を考えてもベストなタイミングと言えます。

特別控除や、軽減税率の特例が受けられる

10年住んだマンションの売却は、税制や特別控除の面でもメリットが大きいです。

条件を満たしていれば「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」や「居住用財産の軽減税率の特例」を利用できます。

また、10年で適用期間が終了する「住宅ローン控除」も、買い替えで新たにローンを組むことで再び受けることが可能です。税制の面から考えても10年住んでからマンションを売ると大きなメリットが得られます。

10年住んだマンションの売却相場

築10年の場合、マンションの売却価格は新築時から約20%から30%下落します。

10年を超えると価格の下落率も早まるので、マンションに住んでから10年経った頃が価格的に見ても絶好のチャンスです。

また次に示した図からも分かるとおり、築6~10年の成約済みマンションの割合が14.2%なのに対し、在庫物件が8.6%と、需要に供給が追いついていないことがわかります。

引用:「マンション売却」築40年でも売れる? 急激に価値が下がる理由と対処法、注意点などを解説!|ダイヤモンド不動産研究所

以上の点から、10年住んでからマンションを売るのは、売却額や需要の面から見ても有利だと考えられます。

10年住んでいたマンションを売却するまでの流れ

初めてのマンションの売却が不安という方のために、10年住んでいたマンションを売却する際の準備から引き渡しまでの流れを解説します。

売却準備

まずは、マンション価格の査定や媒介契約を結ぶ時に必要な書類を確認、準備しましょう。(権利証または登記識別情報、固定資産税納付通知書など)

準備ができたら不動産会社に査定を依頼し、遅くとも引き渡し希望日の3ヵ月前には契約を結びましょう。

内覧準備

売り出しが始まると、顧客が内覧に訪れます。少しでもイメージが良くなるように室内をスッキリ、清潔に保ちましょう。水回りを綺麗にし、粗大ゴミも綺麗に片付け、必要があればホームクリーニングを利用するのも一つの手段です。

顧客対応

訪問者の人数を正確に把握してスリッパを準備し、顧客が到着したら明るく丁寧に対応しましょう。部屋を明るくし、匂いにも気を配ることで、顧客はより良いイメージを受けます。

契約

買主が購入の意欲を見せ売買条件の合意が得られたら、次は契約書の締結です。内容を熟読し、売買代金や物件情報などに誤りがないかしっかりチェックしましょう。誤りを放置しておくとトラブルの原因になりかねません。

契約時に買主から手付金を受け取ることになります。手付金には3種類ありますが、解約手付が一般的です。

引き渡し

契約の締結が完了したら買主がスムーズに居住できるよう、速やかに引っ越しましょう。
繁忙期になると引っ越し業者がなかなか決まらない、ということも考えられるので、見積もりは早めに行っておいた方が良いです。

10年住んでいたマンションを高く売るテクニック

今後の生活を考えると、少しでも高くマンションを売りたいと誰もが思うでしょう。ここからは10年住んでいたマンションを高く売るテクニックについて解説します。

高く査定してくれる不動産会社を探す

複数の不動産会社に査定を依頼して、できるだけ高く査定してくれる不動産会社を選びましょう。ただし、ほかの業者にくらべて突出した査定額を提示してくる業者には注意が必要です。単に顧客を惹きつけるためのエサである可能性は否めません。

提示された査定額が適正か否かを判断するには「その査定額で売り出した場合、1カ月以内に成約できる可能性は高いですか?」と質問してみてください。これに対し「確約はできませんがその可能性は高いです」または「はい、お任せください」と自信をもって回答してくれたのなら、その査定額が適性と考えて良いでしょう。

逆に「そこは市場の動向次第ですので・・」などと歯切れの悪い言葉が返ってきたときは、その価格が本当に適正か疑ったほうが良いかもしれません。

また、会社によって得意なエリア、物件のタイプがあり、売りたい物件の条件を得意とする会社を選ぶことで、より適正な価格での売却が見込めるでしょう。

媒介契約は慎重に検討する

区分一般媒介専任媒介専属専任媒介
契約できる
不動産会社
重ねて複数の
不動産会社に
依頼することが可能
重ねて依頼することが
出来ない
1社にだけしか依頼できない
重ねて依頼することが
出来ない
1社にだけしか依頼できない
不動産流通機構
(レインズ)の
登録義務
不動産会社の任意7日以内5日以内
状況報告定めなし14日に1回以上
文書又はメールにて
報告の義務あり
7日に1回以上
文書又はメールにて
報告の義務あり
もし自分で買主を
見つけたら?
(自己発見取引)
制限なし、自己発見OK制限なし、自己発見OK制限あり
依頼している不動産会社を
仲介人とする
契約有効期間法定上の制限なし
(行政の指導は3か月以内)
3ヶ月以内3ヶ月以内

引用:ウェルスハック

媒介契約には一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つのタイプがあります。一般媒介契約は、自ら買主を探すことが認められ、他の不動産会社と重ねて契約が可能という、自由度の高い契約です。

売りたい物件が好条件だった場合、一般媒介を結び複数の会社に売り出してもらうことで、より多くの人の目に止まり、物件が早く売れる可能性も高いでしょう。

ただし、一般媒介は不動産会社から積極的に売り込むことが少なく、物件の需要が低いと売却に時間がかかることがあるので、その点も考慮する必要があります。また、複数の会社と同時にやりとりすることで、手続きや連絡が煩雑になるというデメリットもあります。

余計な手間を省き、確実に売りたいと考えているなら、専任媒介、または専属専任媒介契約がおすすめです。これらの契約は他の不動産と重ねて契約することができないため、成約が得られれば確実に契約した会社に報酬が入ります。そのため、積極的に物件を売り込んでくれる可能性が高いです。ただし、その会社の営業手腕に依存することになるので信用と実績のある会社を選ぶことが大切です。

修繕に関しては不動産会社に相談

10年もマンションに住んでいると、エアコンの調子が悪い、給湯器のお湯の出がイマイチなど設備に不調が出てくることがあります。自分で修繕するべきかどうか迷う人も多いでしょう。

そういう時は自己判断せず一度不動産会社に相談しましょう。自己判断でそのまま売却した結果「主要設備の補修・修復義務」を放棄したとみなされ、後々トラブルに発展することもあります。

また、直さなくていい物を直して余計な出費になることもありますので、多少手間でもプロに相談する方が賢明です。

売るタイミングも見極める

10年住んだマンションをベストなタイミングで売りに出すことで、思った以上にスムーズに交渉が進んだり、予想外の高値で売れることもあります。

もし近々マンションの大規模修繕が行われるようでしたら、修繕工事が終わるまで、売るのは待った方がいいかもしれません。

大規模修繕後はマンションの外観も美しくなり、設備も新しくなることが多いので、修繕前よりも高く査定される可能性が高いでしょう。

また、3月、4月は多くの人が新たな生活を迎える季節ですが、その時期にマンションに引越したい人は、遅くともその3ヵ月前にはマンションの購入を検討するはずです。

12月は何かと忙しい時期なので、必然的に11月にマンション購入の需要が高まります。この時期に合わせて売りに出すことでより高額で、スムーズな売却が期待できます。

10年住んでいたマンションを売る際の注意点

10年住んでいたマンションを売る際には一定のリスクや、注意しなければいけないことがいくつかあります。

オーバーローンのリスク

オーバーローンとは、売却額がローンの残額に満たないことを言います。オーバーローンになった場合は自己資金から残りの額を補填する必要があります。

基本的に不動産を売却するためには抵当権を抹消する必要があり、抵当権の抹消のためには、住宅ローンを完済しなければなりません。もしオーバーローンで自己資金が必要になり、それでも補填しきれないとなると売却そのものができなくなります。

対策としては「住み替えローン」または「任意売却」という方法もありますが、毎月の返済額が増えたり、手続きに時間がかかったりなど、デメリットも大きいので、オーバーローンのリスクを考慮した適切なプランを立てることが大切です。

火災保険で戻ってくるお金を受け取る

10年住んだマンションを売る際には、火災保険の返戻金の受け取りを忘れないように。

火災保険を一括払いで複数年契約していた場合、契約期間が残っていればその分のお金が戻ってきます。マンションを売却したからといって自動的に火災保険が解約されるわけではないので忘れずに自分で解約しましょう。

また、火災保険の解約は必ずお部屋の引き渡し日に行いましょう。すでに引っ越していたとしても、引渡し日までは売主に所有権があり、その間に起こった火災などの災害は売主が責任を負うことになるので注意が必要です。

買い手の審査が通るまで、次の物件購入は控える

成約がまとまった嬉しさから、勇み足で次の物件購入に踏み切る人がいますが、買主の審査が通るまで油断は禁物です。

買主が住宅ローンの審査に通らなかった場合、ローン特約によって売買契約そのものが解消されてしまうこともあります。もし次の物件を購入していたとしたら、最悪二重のローンに苦しむはめになってしまうので、必ず買主の審査が通るまで購入は待ちましょう。

まとめ

本記事では10年住んでからマンションを売るメリット、流れ、注意点などを解説しました。

ライフイベント、売却額、修繕費、税制など、様々な角度から見ても、マンションは10年住んでから売るのがベストなタイミングだと分かっていただけたかと思います。

築10年のマンションは、ただでさえ中古マンション市場で人気なので、本記事で紹介したコツやテクニックを利用することで、より有利な条件での成約も期待できます。

納得できる価格での売却を成功させ、みなさんの新生活が不安のない、充実したものになることを心から願っています。

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