マンション査定の評価ポイントは?高く売却するためのコツを解説

マンション査定の評価ポイントは?高く売却するためのコツを解説

マンションを売却する際には査定が必要なことが分かっていても、どうしたら高く査定されるのか分からない人も多いのではないでしょうか?

査定されるポイントをしっかり把握すれば、住んでいるマンションを高く売却できる可能性があります。

そこでこの記事では、マンションを売却する際の査定ポイントや査定の方法・計算の仕方・高い査定を得るための注意点・一括査定サイトの活用方法などについて解説します。

査定時に評価されるポイントをきちんと把握し、適切な価格でマンションを売却しましょう。

そもそもマンションを売却する際に査定はなぜ必要なのでしょうか。

物件を売却する場合、いくらで売り出したらよいか適切な価格を決めなければなりません。妥当な売出価格を設定するために査定が必要になります。

マンション査定額イコール売却金額ではない

マンションを売却する際には、不動産会社に査定を依頼しますが、査定された金額で売却できるとは限りません。

査定額はあくまでも「いくらで売れそうか」という見込み額であり、査定額を売出価格に設定しても、低い価格でしか売れない場合もあります。

ただし、仲介によらず不動産会社に直接「買取」を依頼した場合は、査定額=売却額になります。

マンションの査定は、適切な売出価格を決めるために重要なものです。

マンションは築年数や立地・間取りなどがそれぞれ異なり、一つとして同じものはありません。そのため、さまざまな条件を勘案して物件ごとに査定額を設定することになります。

もし適切な査定額を得られない場合には、マンションを安く売却してしまったり、売れ残ってしまうこともあるでしょう。

最も高く査定してくれた不動産会社に仲介を依頼したらよいのでしょうか?

高い査定額を付けたからといって、査定額で売れるとは限りません。不動産会社の中には、あえて高く査定する会社もあるため注意しましょう。

マンション査定での評価ポイント

不動産物件を高く売却するためには、どんな点を査定されるか知る必要があります。

マンションの査定では、次のような点について評価されます。

  • 築年数
  • 立地
  • 室内の広さと間取り・階数
  • 日照
  • 耐震性能
  • メンテナンス状況
  • 共有スペース
  • 周辺環境

それでは査定ポイントについて詳しく見ていきましょう。

築年数

マンションは建築して年数が経つにつれ、資産価値が減価しマイナスの評価になります。

東日本不動産流通機構が発表した2020年「首都圏の築年数から見た中古マンションの築年数別平均価格」は下表の通りです。

この表によると、築5年までは6,000万円程度であった成約物件の価格は、築20年を過ぎると大きく低下することがわかります。

したがって築20年以内にマンションを売り出せば、有利に売却できるといえるでしょう。

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)

立地

交通の便の良いマンションは高く評価されます。とくに駅から徒歩10分以内の地にあれば、査定額はより高くなる傾向があります。逆に駅からの距離があり、バス停からも離れているマンションは、評価が低いです。

公益財団法人不動産流通推進センターの「価格査定マニュアルによる中古戸建住宅の査定」によりますと、下表のように駅から近いほど査定の評価点数は高くなることがわかります。

出典:公益財団法人 不動産流通推進センター 価格査定マニュアルによる中古戸建住宅の査.定

室内の広さと間取り・階数

マンションの専有面積や間取りは、査定額に大きな影響を与えます。

専有面積が広ければ査定額は高くなり、逆に狭ければ査定額は低くなります。間取りは、リビング・ダイニングルームや収納庫のスペースが広ければ高く評価されます。

また眺望の良い上層階のほうが高く評価され、下層階の方が査定額は低くなるのが一般的です。

日照

日照時間は長いほど高く評価され、南側に建物があり全く日当たりがないような場合はマイナスポイントになります。

また通風の良否も査定ポイントになるでしょう。

耐震性能

1981年6月以降に建築されたマンションは、新耐震基準を満たしているので低く評価されることはありません。

しかしそれ以前に施工されたマンションは、旧耐震基準のため査定が下がることがあるので注意が必要です。

逆に耐震性能や免震構造が優れている「長期優良住宅認定マンション」は高く評価されます。

出典:公益財団法人 不動産流通推進センター 価格査定マニュアルによる中古戸建住宅の査定

メンテナンス状況

マンションがきちんと維持・管理されているかということも査定ポイントです。

売主が行ったリフォームや修繕履歴があれば、物件を大切に扱っている証拠でもあり、評価は高くなるでしょう。また管理組合が行う大規模修繕の履歴や修繕スケジュールがあれば、プラスの評価になります。

なお修繕金や管理費の滞納があると、査定額は低くなるため注意しなければなりません。

共有スペース

マンションに充実した施設が備わっていれば、高く査定されます。

たとえばエントランスや廊下・階段が豪華で、集会所やラウンジ・宅配ボックス・オートロックや監視カメラが備わっていれば高く評価されるでしょう。

またマンションの管理体制や清掃の状況も評価ポイントになります。

周辺環境

周辺にスーパーなどの商業施設や病院・学校・保育園などの便利施設、市役所や郵便局などの公共施設があれば、査定は高くなります。

また、マンションの近くに高速道路や工場などの騒音や臭いがあると評価は低くなることもあります。

高い査定を得る方法はあるのでしょうか?

築年数や間取りなどの評価は変えることはできませんが、どうメンテナンスしたかによって評価を上げられる可能性があります。後ほど『高い評価を得るために注意すべき点』の中で詳しく説明しましょう。

不動産物件の査定方法は3種類ある

不動産の査定方法は、Web上で査定するAI査定と不動産会社に依頼する机上査定・訪問査定があります。

AI査定

マンションの大まかな価格を知りたい場合には、AI査定を利用するとよいでしょう。

AI査定はマンションの売却をまだはっきり決めていない段階で、おおよその価格を知りたい場合におすすめの方法です。

Web上で築年数や面積などのデータを入力すれば、AIが過去の取引データなどから自動的に査定するため、手軽に利用できます。

査定の精度は高くありませんが、2,3分で結果がわかり、営業電話がかかってこないというメリットがあります。

机上査定

机上査定は簡易査定ともいわれ、過去のデータなどを基に査定額を算出する方法です。

実際に物件を見ることはないため、正確な査定額は得られませんが、比較的簡単に短時間で算出できるのがメリットです。

机上での大まかな査定のため、後日訪問査定を行い正確に評価する必要があります。


なお机上査定を依頼する場合、最初から一社に決めないで、複数の不動産会社に依頼しましょう。

複数社に依頼することで、相場を把握できるだけでなく、信頼できる不動産会社を見つける手段ともなります。

訪問査定

訪問査定は不動産会社の担当者が現地を訪問し、物件を見て査定額を算出する方法です。

マンションの内装や設備・眺望・日照などを見て評価するため、正確な査定額を算出できます。

物件の個別情報も細かく評価するため、査定額を算出するまで多少時間を要します。

なお訪問査定を受ける際には、室内の整理や掃除を行い、好印象を持たれるようにしましょう。

机上査定と訪問査定どちらを選んだらよいのですか?

机上査定を複数社に依頼して、その中から良いと思う不動産会社を絞り込んで訪問査定を依頼するとよいでしょう。後ほど説明しますが、一括して複数の不動産会社に依頼する「一括査定」という方法もあります。

マンション査定は事例比較方式によるのが一般的

不動産の査定方法はいくつかありますが、中古マンションの場合は、「事例比較方式」により査定するのが一般的です。

事例比較方式は、同じエリアで似た条件の物件がいくらで売れたのか調査し査定額を決めます。

そのため取引事例が多い都心で主に使われる手法です。


事例比較方式で査定価格を求める手順は次の通りです。

  1. 同じようなマンションの取引価格から平米単価を算出し、査定したい物件の面積を掛けてベースとなる金額を出します。
  2. これを基に階数や方向・眺望・日当たり・角部屋などの要因を加味します。
  3. 売りに出した時の売りやすさ(流通性比率)を考えて補正し、査定額を算出します。

マンション査定の流れ

マンションの査定は次のような流れにより行われます。

  1. 不動産会社にマンションの査定依頼する
    査定を依頼する際には、マンションの所在地や築年数・広さ・間取りなどの情報および依頼する人の個人情報が必要です。
  2. 机上査定の実施
    机上査定は複数の不動産会社に依頼しましょう。一括査定サイトを利用すれば、複数の不動産会社から一度に査定が送られてくるので便利です。
  3. マンションの訪問日時の決定
    机上査定は複数の不動産会社に依頼しましょう。一括査定サイトを利用すれば、複数の不動産会社から一度に査定が送られてくるので便利です。
  4. 現地調査の実施
    訪問日が決まったら、あらかじめ室内を清掃し印象を良くしましょう。クロスの剥がれや汚れなどがあればできるだけ修理し、ハウスクリーニングを依頼するのも良いでしょう。
  5. マンション査定結果の確認
    訪問査定後には、査定結果をまとめた査定書をもらいましょう。信頼できる不動産会社を見つけられたら、媒介契約を結び仲介を依頼します。

マンション査定で高い評価を得るために注意しておくべき点

マンション査定で高い評価を得るために、注意すべき点について解説します。

室内の清掃

訪問査定日が決まったら、室内を清掃しましょう。

室内がきれいに清掃されていれば、高い評価を得られる可能性があるだけでなく、今後の取引に好影響を与えるでしょう。

室内査定時の掃除はマナーとして当然なことであり、清掃が行き届いていればきちんとしている人と評価されます。

マンションの修繕履歴や診断実績の把握

修繕履歴や住宅性能評価書・耐震診断報告書・インスペクション報告書・瑕疵担保責任保険証明書などがあれば、査定額が上がる場合があります。

特に専門家による報告書があれば、評価される可能性は高いといえるでしょう。

リフォームは一般的に不要

室内の掃除は必要ですが、リフォームをしてまできれいにすることはありません。

マンションの購入希望者の中には、できるだけ安い価格で購入し自分好みの部屋にリフォームしたいと考えている人が多いです。

したがって費用をかけてリフォームしても、必ずしも買主の好みにマッチするとは限らず、売価に上乗せできず損をする場合もあるでしょう。

マンションの売却理由

マンションの購入は買主にとって大きな買い物なので、リスクを避けるために売却理由を知りたがります。

日当たりがよくない・生活に不便など物件そのものに問題がある場合には、売却理由をきちんと伝える必要があり、これにより査定価格が下がる可能性があります。

告知義務のある瑕疵があるのに隠すと、契約不適合責任になり契約解除や損害賠償などの請求を受けることもあるため、包み隠さず説明しなければなりません。

「ローンを支払えなくなったから」とか「離婚したので」といった個人的な売却理由についても、説明しなければならないのでしょうか?

個人的な売却理由でも、不動産会社には話しておく必要はあります。しかし購入希望者には、個人的理由については詳しく話さなくてもよいでしょう。

査定依頼をする際に準備しておくこと

査定を依頼するときには、次にあげるような事項について事前に準備しておきましょう。

マンション査定で必要な書類の収集

マンション査定には次のような書類が必要なため、用意しておきましょう。

書類名内容
本人確認書類マイナンバーカード、運転免許証など
登記簿謄本新築年月日・種類・構造などの確認のため必要、法務局で入手可能
間取図売り出す際の物件説明資料。手元にない場合には購入時の不動産会社などに確認
購入時のパンフレット
重要事項説明書マンション契約時の重要な事項が記載。手元にない場合には不動産会社に確認
売買契約書
維持費支払い書類管理費・修繕積立金の支払額の確認
管理規約や使用細則共用施設や駐車場の使い方・ペット飼育の有無などが記載
住宅ローンの残高証明書ローン残債の確認。手元にない場合は、金融機関でも再発行可能

マンション周辺相場の確認

マンション査定を依頼する場合には、似たような物件の相場を調べておきましょう。

あらかじめ相場を知っていれば、不動産会社が査定した金額が妥当なものか判断できます。不動産会社の中には、仲介契約を取るために高めに査定する会社もあります。

また低い査定額の場合には、本来得られるはずの利益が取れないこともあるでしょう。したがって相場を事前に把握しておくことが重要です。

住宅ローン残債の有無

住宅ローンの残債がある場合には、ローンを完済しなければマンションを売却できません。

金融機関から住宅ローンを借りている場合には、抵当権が設定されているため、抵当権の抹消登記をしなければ売却は不可能です。

売却代金がローンの残債より多い場合には、マンションの売却時に同時決済することでローンを一括返済できます。

「売却代金よりローン残債の方が多い場合はどうしたらよいのでしょうか?」

「手持ち資金の余裕があればそれで充当すればよいですね。手持ち資金がない場合には、売却するマンションの残債と新たに購入する住宅ローン(住み替えローン)を合わせて借りるなどしなければなりません。」

まずは一括査定サイトの利用がおすすめ

不動産の査定は、初めから1社に決めないで複数社から見積もりを取るようにしましょう。

入力する情報は、所在地・物件の種別・築年数・広さ・間取りなどです。

それでは一括査定を利用するメリット・デメリットについて説明します。

一括査定サイトを活用するメリット

一括査定サイトを利用するメリットには、どのようなものがあるでしょうか?

複数の会社の査定を簡単に比較できる

一括査定サイトを利用すると、無料で複数の不動産会社の査定を比較できます。

1社だけの査定ですと、相場が分からず査定価格が適正かどうか判断できません。

査定価格をそのまま売出価格にした場合、相場より高く設定すると売れ残りやすく低いと損をしてしまいます。

一括査定は相場を把握でき、適正な売出価格の設定がしやすくなります。

信頼できる不動産会社を見つけられる

一括査定を利用すれば、信頼できる不動産会社を見つけられる可能性があります。

マンションの売却は、信頼できる不動産会社を見つけられるかどうかにかかっているといっても過言ではありません。

査定額の根拠を聞いたり担当者の応対などにより、マンション売却のための心強いパートナーを選ぶことができるでしょう。

個別に査定依頼する時間と手間を省ける

一括査定は、一度に複数社に査定を依頼できるため、時間や手間を省けます。

査定は複数社に依頼することが大事ですが、1社ずつ個別に依頼すると大変な労力が必要です。

一括査定は、居ながらにして査定結果が出るため労力を省けます。

一括査定サイトを活用するデメリット

一括査定は、メリットだけでなくデメリットもあるため注意して利用しましょう。

営業電話やメールを受けることがある

一括査定を利用すると、営業電話やメールを受けることもあります。特に人気のエリアの築浅マンションは、売りやすいため多くの連絡を受けることもあるでしょう。

しかしマンションを売却する意志が強い場合には、不動産会社とのやり取りは重要です。

不動産会社からの連絡は、信頼できる不動産会社を見つける手段ととらえ、前向きに考えるべきでしょう。

一括査定サイトに加盟していない不動産会社がある

一括査定サイトは、すべての不動産会社をカバーしているわけではありません。

そのため売却したいマンションの近くに、優秀な不動産会社が店を構えている可能性があります。

したがって物件周辺に信頼できそうな不動産会社がある場合には、直接査定依頼するのも一つの方法でしょう。

一括査定を依頼した場合、対応が大変そうですね?

不動産会社にはそれぞれ特徴があり、査定価格も異なります。したがって一括査定を受ける意味は大きいといえるでしょう。ただし多くの会社に一括査定を依頼すると対応が大変になるため、5社以内に絞って依頼することをおすすめします

マンションの売却は業者買取も選択肢に入れよう

マンションの売却は、不動産会社による仲介が一般的ですが、直接不動産会社に買い取ってもらう方法もあります。

買取にはメリットもデメリットもあるのでよく考えて利用しましょう。

買取を利用するメリットは?

買取には次のようなメリットがあります。

  • 早く現金化できる
    相続や住宅ローンの滞納・離婚などで早く現金化した場合は直接不動産会社に買い取ってもらうとよいでしょう。
  • 仲介手数料が不要
    不動産会社に直接買い取ってもらうため、仲介手数料はいりません。
  • 近隣に売却を知られない
    不動産会社が直接買い取るため、広告活動や内覧は必要ありません。そのため周囲に売却を知られにくいといえます。
  • 契約不適合責任を負わない
    仲介の場合一定の期間内に欠陥が見つかった場合、契約不適合責任を負い損害賠償や欠陥の補修をしなければなりません。買取では相手がプロのため、契約不適合責任は免除されます。
  • 売りにくいマンションでも買取可能
    建物や設備が古いマンションなど仲介では売りにくい物件でも、不動産会社がリフォームやリノベーションをするため買い取ってもらえる可能性があります。
  • 引き渡し時期を聞いてもらえる
    仲介では引き渡し時期は買主の意向になりますが、買取では売主の希望を聞いてもらえることもあります。
  • 内覧の必要がない
    買取の場合は内覧の必要がないため、部屋を掃除したり内覧希望者とスケジュール調整する負担がありません。

買取にはデメリットもある

仲介の場合は相場近くの価格で売却が可能ですが、買取の場合は安くなるのが一般的です。

不動産会社は、買い取った物件をリフォームやリノベーションして市場で販売するため、相場より2~3割程度安くなるでしょう。

まとめ

マンションの査定には、築年数や立地・間取りなどさまざまな査定ポイントがあります。

築年数や立地などは変えることはできませんが、マンションの管理状況などによっては高く評価されるポイントもあります。

修繕履歴や住宅性能評価書・耐震診断報告書などがあれば査定額が上がることが期待できます。

また室内をきれいに掃除しておけば、たとえ査定が高く評価されなくても好印象につながり、売却が有利につながる可能性もあるでしょう。

最後にマンション査定で特に気になることがあれば教えてください。

マンションを買い替える場合、ゆとりを持ったスケジュールを立てるようにしましょう。マンションは20年を過ぎると、一般的に売却価格が大きく下がってしまいます。またそのころになれば、ローンの返済も進み手元資金も増えていると予測され、売却のチャンスといえるでしょう。早めに査定を受けて、ゆとりを持ったスケジュールで売却を成功させましょう。

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